トピックス 2019.02.18 クレジットカードの番号を悪用されないためには?ネット通販利用時の注意点
総務省の「家計消費状況調査結果』によると、2人以上の世帯においてネットショッピングを利用している世帯は、2002年に5.3%だったのが、2018年には39.6%と約4割に増加しています。ネットショッピングの増加に伴い、クレジットカードの不正使用による被害も起きているようです。 今回は、クレジットカードの番号を盗む詐欺手法とその対策についてご紹介します。
ネットでのクレジットカード決済は増加している
ある調査によると、20代以上の男女のインターネット利用者で、ネット通販でクレジットカード決済をした経験のある人は全体の9割弱を占めています。
クレジットカード決済には以下のようなメリットがあるため、
・銀行振込や代引きのように、手数料がかからない
・クレジットカードにポイントがつく
・支払い(口座引き落とし)が少し先になる
・パソコン・スマートフォン上で取引が済む
利用経験者が9割弱という数字にも納得できるのではないでしょうか。
ネット通販を利用する際の注意点
クレジットカード決済は取引がしやすい反面、注意したい点もいくつかあります。
運営元が不確かなサイトもある
大手通販会社ならともかく、運営元がよく分からないサイトも存在します。情報を適切に管理できる組織か見極めると同時に商品が届かないなどのトラブルも防ぐため、まずサイト自体に怪しい部分がないかチェックしましょう。
特に確認したいのは、事業者名や所在地、連絡先など「特定商取引に関する表記」です。ネットショップなどの運営元は「特定商取引法」にのっとった表記をする必要があるため、必ず記載されているはずです。
フィッシング詐欺・偽サイトに注意する
偽のメールを送りつけ、利用者をメールに記載されているURLにアクセスさせて偽サイトに誘導し、情報を盗み取る「フィッシング詐欺」の可能性はないでしょうか。不審なメールのURLはクリックしないようにしてください。
サイトにSSLがあるか確かめる
ページにSSLという技術が適用されていない場合、入力した個人情報は暗号化されることなく盗み見される可能性があります。個人情報を入力する際には、「ブラウザーのアドレスバーに鍵のマークがあるか」もしくは「アドレスがhttps://~ で始まっているか」を確認してください。
パソコンやネットワーク環境のセキュリティ対策
自分が使っているパソコンやネットワーク環境に脆弱性があれば、情報を不正に盗むプログラム「マルウェア」に攻撃される恐れもあります。OSやソフトウェアを更新するとともに、セキュリティ対策ソフトもインストール・更新しておきたいところです。
また、共用パソコンでのネットショッピングや、フリーWi-Fi(公共無線LAN)につないでクレジットカード情報を入力することは避けましょう。情報が残ってしまったり、セキュリティがゆるいため情報が流出してしまったりする可能性があります。
クレジットカード情報を漏らさない
クレジットカード情報などをSNSや掲示板で公開すれば、当然悪用されてしまいます。クレジットカード情報だけでなく個人情報は自分から漏らさないようにしましょう。
クレジットカードの不正利用がないかチェックする
どこかでクレジットカード情報が漏れていないかどうか、カード利用金額は毎月チェックするようにしてください。
ただし、ネットで利用金額を確認するサービスを利用している方は、カード会社から送信される利用金額のお知らせメールを騙ったフィッシング詐欺に注意しましょう。メール内にあるURLをクリックして表示される画面が本物そっくりの場合もあるからです。
心配な方は、カード会社の公式サイトにあるメニューから、利用金額を確認することをおすすめします。
不正利用に気づいたときの対処方法
不正利用に気づいたときはカード会社に連絡し、クレジットカードを止めてもらった上で、警察に被害届を出しましょう。
多くのクレジットカードには保険がついているため、カード会社から補償が受けられる場合があります。詳しくは契約しているクレジットカードの約款を確認してみてください。
まとめ
今回は、ネット上のクレジットカード決済で起きやすいトラブルや、万一カードの不正利用に遭った場合の対処法についてご紹介しました。
対処法はいくつかありますが、最終的には「怪しい」と思ったらそのサイトを利用しない、という判断を下すことも大切です。
ネットショッピングをする際は信頼できるサイトを選び、パソコンやスマートフォンのセキュリティ対策も行い、安全な状態で利用するようにしましょう。
TEXT:セキュリティ通信 編集部
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