ニュース 2019.09.02 Facebookがユーザーの音声メッセージを無許可で書き起こしていたと判明
Facebookが提供するチャットアプリの「メッセンジャー」で、ユーザの音声データが外部の業者に委託して文字起こしされていたことが14日のブルームバーグの報道で明らかになった。
Facebookによれば、音声の解析はAI(人工知能)がメッセージの内容を正しく理解してテキストへ変換することができるか確認するために行っていたとしたうえで、音声データからユーザーを特定することはできないとしている。
音声データの書き起こしはすでに中止した模様
今回判明した事実についてFacebookは、AppleやGoogleで同様の問題が発覚したことを受けて8月初めには委託業者による音声の書き起こしは中止したと発表した。
それでも、Facebookのプライバシーポリシーには音声データを何に使っているかの言及が無く、今回の出来事は大きな波紋を呼んでいる。
GAFAMすべてでユーザー音声データの無断利用が明るみに
ユーザーの音声を契約企業に委託して分析していたという問題については、今年4月にAmazonでAlexa(アレクサ)の録音データを契約企業がレビューしていたことが明らかになったほか、7月にはGoogleとApple、8月にはMicrosoftでも同様の取り組みが発覚している。
録音した音声データを人間が確認することでAIの機能改善やサービスの向上につながっている側面は否めないものの、ユーザーの音声データを利用するのであれば事前にはっきりと明記しておくなど企業側のモラルが求められる。
【関連リンク】
・Facebook Paid Contractors to Transcribe User's Audio Chats(Bloomberg)https://www.bloomberg.com/news/articles/2019-08-13/facebook-paid-hundreds-of-contractors-to-transcribe-users-audio
TEXT:セキュリティ通信 編集部
PHOTO:iStock