ニュース 2019.06.20 アップル、最新iOS13でプライバシー重視の姿勢をアピール
アップルは6月3日から開幕した年次世界開発者会議(WWDC)で、新たなiPhone用のOSとなる「iOS 13」を発表した。
今年の秋にリリース予定のiOS13では、新しく何かのアプリにログインする際に、ログイン情報として個人情報を一切登録することなくアプリにログインできるシステムを備えるという。
さらには位置情報の流出を制限するなどプライバシーを強化する姿勢を前面に打ち出した。
アプリ登録時のメールアドレスが不要に
新しいログインシステムでは、メールアドレスの入力が必要な場合も、アップルが発行するランダムなアドレスを使用することで、個人情報を渡すことなく他社サービスにログインできる。
アプリを提供する会社から返信されるメールについては、アップルが実際のユーザーに転送する仕組みだ。
さらに、アプリへの位置情報の共有についても、ユーザーの意識していない時に位置情報が共有されないよう、位置情報はログイン時に一度しか共有しない仕組みになっている。
カンファレンスの様子(出典:Apple)
グーグル、フェイスブックへ対抗か
アップルはユーザーの個人情報を収益源としているグーグルやフェイスブックとは異なり、ユーザーの基本的人権でもあるプライバシーに最大限配慮する姿勢を示した。
しかし、グーグルとフェイスブックがそれぞれ4月末と5月初旬に開催したカンファレンスでは両社ともに「プライバシーの保護」を重視していく方針を打ち出している。
ユーザーのプライバシーへの意識が高まる中で、各社ともにプライバシーの保護に向けた取り組みが一層注目されてゆくのは間違いないだろう。
【関連リンク】
・Apple Events - Keynote June 2019(Apple)
https://www.apple.com/apple-events/june-2019/
・iOS 13 Preview(Apple)
https://www.apple.com/ios/ios-13-preview/
TEXT:セキュリティ通信 編集部
PHOTO:iStock
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