ニュース 2019.05.14 マカフィー、ゲーミングPC用のセキュリティソフトを年内リリース予定
4月18日、マカフィーは2019年の事業戦略を発表した。同社は世界126ヶ国で約6億台を超えるデバイスを保護した実績を元に、個人向けと法人向けの事業のコラボレーションを進め、個人・企業サービスの両方でデータ保護やセキュリティ対策を強化する方針だ。
中でも、現在アメリカで展開しているホームセキュリティ製品やeスポーツに対応したセキュリティソフトを2019年中に日本国内でも展開するとのことで注目を集めている。
ゲーマー専用のセキュリティソフトが必要な理由
マカフィーは高い処理能力が求められるゲーミングPC向けの専用セキュリティソフトとして「McAfee Gamer Security」の開発に取り組んでいる。
これまでのセキュリティソフトはメモリを常に使ってリアルタイムでの監視を行い、何か不具合を発見した場合には通知を発して警告するなど、PCでのゲームプレイに支障を来たしかねない作りとなっていた。
そこでマカフィーでは、アンチウイルスエンジンを新しく開発し、主要な機能をクラウド側に保持することでセキュリティソフトのさらなる軽量化を図っている。
PCやスマホだけでなくホームセキュリティがポイントに
マカフィーが個人向けに提供するサービスはPCやスマートホンなどのモバイルデバイスを守るものだけではなく、家庭内のIoT機器や個人情報などを保護するサービスへ対象範囲が拡大しているという。
個人向け事業では「大切なものを守る(Protect What Matters)」をコンセプトとして掲げ、インターネットに接続したPC、モバイル、IoT製品など、すべてのデバイスを狙ったサイバー脅威から、利用者の環境に合わせて利用者のデジタルライフを守ることに注力するとしている。
2019年の注目はクラウドとIoTのセキュリティ対策
2018年は仮想通貨やIoT機器を狙った新しいタイプのマルウェアが急増し、被害が増加したとする。今後はIoTの普及が本格化し、IoT機器のセキュリティ対策は一層重要度を増すと見られる。
また、個人では1人が複数のデバイスを持つようになり、クラウドでデータを管理することが標準となってきた今、企業よりも個人の方がクラウドへ依存している傾向が高いとマカフィーは分析している。
クラウドサービスが普及するに伴って、サイバー犯罪者のターゲットもクラウドに移行することが予想されるため、同社はIoT製品と併せてクラウドサービス使用時のセキュリティ対策についてもより一層注力していく姿勢だ。
【関連リンク】
・マカフィー、2019年事業戦略を発表(McAfee)
https://www.mcafee.com/enterprise/ja-jp/about/newsroom/press-releases/press-release.html?news_id=2019041801
・McAfee Gamer Security(McAfee)
https://gameonmcafee.com
TEXT:セキュリティ通信 編集部
PHOTO:iStock